2008年06月29日
職員室で
夕方、職員室で事務処理などをしていると、ひょっこり卒業生が現れることがある。部活動をのぞきに来ましたとか、テスト前で下校が早いので寄ってみましたとか、かわいらしくてつい相手をして時間をつぶしてしまう。
たいがい進学先の制服を着て、ちょっとおとなびた表情で来るのだが、卒業した母校に遊びに来る子は、だいたいちょっとさびしがり屋で、今の生活に疲れていたり、悩みを聞いて欲しかったりするような場合が多い。なにか友達のことや部活のことをぼそぼそと愚痴っては帰っていく。教師としてたよってくれるのはうれしいことだが、来てくれなくなることのほうが、本人にとってはいいことなのだ。今の生活をめいっぱい楽しんでいるということだから。
しかし、学校というのはばたばたと慌しいカリキュラムの連続だが、放課後というのは急に空気の質まで違ったようになるから不思議だ。人のいない教室は独特のにおいがする。埃っぽいにおいに、人の匂いが残っている。見回りなどで教室を巡回すると、たとえば小学校なら低学年の教室は赤ちゃんぽい匂い、高学年の大人びた匂いとは少し違う匂いがする。
職員は仕事が山積みで急がしくても、この空っぽの静寂に包まれると不思議と心が落ち着き、和み、わざわざ空いた教室でぽつんと仕事をする者多い。学校は人が集まり、競い、育ちあい、傷ついたり疲れたりするけれど、不思議な癒し空間でもある。若い元気なパワーが毎日のように出入りしているからであろう。そんな職場が好きだ。
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- at 18:01