2008年06月13日

先生の心の病

公立学校の教員として11年勤めたが、その期間で大きく変わったことが、先生の心の病が増加しているということだ。はじめは、新聞やニュースになっても人事のように感じていたが、年々増加し、近年では勤務校に年間数人の休職・罹患者は当たり前になってしまった。

該当する職員は特に病弱でもなければ、問題のある教師でもない。普通に、バリバリ働いている同僚である。性別や、年齢もまちまちである。本当に明日はわが身といった状況になってきている。

原因は明らかだ。学校をめぐる問題、いじめや不登校、親御さんからの無理難題がいわれるが、どの時代にも困難はあった。校内暴力で荒れた一昔前の学校は、苦労も多かったが逆に職員間の絆は強くなったと聞く。

真の原因は、簡単にいえば多忙化であり、締め付けである。教育予算の削減により、正規職員が減り、非常勤講師の登用が増えている。パートタイムでしか居られない職員と、生徒、または同僚の絆を深める機会はない。一部の職員に雑多な校務が集中し、ストレスがたまっても、分かち合う相手は居ない。常に忙しく、心が殺気立っている。

そして、公務員の綱紀粛正という自主規制により、管理職が職員を守り育てるという立場から、監視し、報告するという役回りになってしまった。疲れ果てて、飲み会や食事会、茶話会なども自然と減ってくる。自分の時間を大事にしたい若者はそういう集いを嫌ったりもする。

一昔前の、校長がおやじであとは子どもで・・・という職場の連帯感がすっかり失われてしまった。こういった声は次第に大きくなっているのに、やはり教育予算は厳しく締め付けられるばかりで、なぜかテスト至上主義に走っている行政の思惑がまた、現場のやる気を失わせている。ゆとりという言葉が今はそらぞらしく聞こえて仕方がない。